顎関節症専門医のつぶやき(グリデン日記)

歯科医院(通称グリデン)からの顎関節症についての情報です。

歯周病の基本的知識 1

歯周病感染症です。
歯周病のメカニズム
 歯周病の発症は歯周病原菌の感染によって起こります。
 口腔内には300〜400種類の細菌が存在していますが、その中でとくに歯周病原菌となる特異な細菌は、アクチノバチルス・アクチノマイセムコミタンス(A.A菌)、プロフィオモナス・ジンジバリス(P.G菌)、プレボテーラ・インテルメディア(P.I菌)、スピロヘータなどがあります。これらの菌が歯肉溝(歯と歯ぐきの境目)のなかで異常増殖すると歯周ポケットが形成され、付着部が歯面からはがれ、続いて歯肉がはがれ、歯槽骨の破壊を起こさせます。
歯周病の細菌叢と感染
 健康な歯肉溝では、細菌叢の75%が常在菌(グラム陽性好気性球桿菌)であり、歯周病の病原性はありません。成人型歯周炎の歯周ポケットでは、グラム陰性嫌気性桿菌が75%を占めています。健康な歯肉溝と歯周病の歯周ポケットとの細菌叢には大きな違いがあります。歯周病に罹患した歯周組織を健康な組織にするためには、嫌気性菌、グラム陰性菌スピロヘータの数を減らさなければなりません。