顎関節症専門医のつぶやき(グリデン日記)

歯科医院(通称グリデン)からの顎関節症についての情報です。

これで顎関節症がわかる!4

2)心身症
  心身症と言う言葉を聞いたことがある人は多いと思います。ただ心身症は「心の病である」と思っている人や精神病と混同されている人もいるかと思いますが、心身症は特定の病気を言うのではなくて、心が大きく関与する病気の群につけられた名称であり、重要なのは「基本的には体の病気」です。もちろん心身相関と言う言葉があるように、通常の病気においてもそれぞれを分けて考える事はできません。両者がそれぞれ影響し合っていますが、心身症はその病気の症状に、ストレスが強くかかわっているものを言います。つまり心身症は体の病気ですが、その発症や経過に「心理・社会的な要因」が大きく影響しているものとなります。ですから治療を行うに当たり、体の治療だけでなく、同時にストレスに対しての対応が必要となってきます。
 仕事や家事が忙しいときや何か大変なことがあった時、疲れた時等に気づくと顎が痛くなったりしていませんか?

 自律神経という言葉を聞いたことがあると思います。自律神経には交感神経と副交感神経があります。健康な状態では、この2つのバランスが上手く保たれています。ストレスがかかると自律神経の中の交感神経が優位に働きます。交感神経は体を活発に活動させる時に働く神経であり、交感神経が優位に働くことで血管が収縮し、循環障害がおこり痛みに繋がっていきます。ストレスから解放されると交感神経と逆の働きをする副交感神経が優位になり体のバランスも整うのですが、ストレスが続くと体のバランスが崩れたままとなり慢性的な痛みが引き起こされます。ストレスがあると噛みしめることが多くなり顎の筋肉や関節に負担が掛かり痛みを起こしやすくなるようです。

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